第33節 vs川崎フロンターレ戦
「ああ、またか・・・」
きっと、アントラーズサポーターにとってこの言葉が出た人は少なくないだろう。
11月24日金曜日。相手は川崎フロンターレ。
正直言って、この日までに勝てることを想像した人は少ないのではないだろうか。
ここまでのアントラーズの戦績は芳しくなかった。
最後の白星は9/16にまで遡り、9/24の横浜M戦で敗れたところから6戦で勝ちが一つもない。
本来、岩政監督がシーズン当初に話していた、後半戦で調子を上げ優勝争いに絡めれば、という言葉も実現することはできなかったということになる。
今シーズン、リーグ戦ではジェットコースターのような調子だった。
4月には4連敗を喫したが、そこから破竹の5連勝。ここから調子を上げるかと思われた矢先に引き分けが続き、勝ち点の伸びが鈍化した。
しかし、まだここまではまだ優勝争いに絡めるチャンスがあった。
8月に白星を重ね持ち直したかに見えたところだったが、前述の9/24横浜M戦で勝ち点を詰めることに失敗してから、まるで糸が切れるように下降線を下っていったのだ。
はっきりとした原因というものを考察することは難しい。
ただ、素人目から見ても今のアントラーズは何がしたいのかがよくわからない。
確かにシーズン当初から比べると、ビルドアップという点では成長が見られる。
しかし、サッカーという競技において、ボールを上手く運べることが重要なのではないことは誰もが知っている。
サポーターが見たいのは楽しいサッカーではなく、勝つサッカーなのではないだろうか?
アントラーズというチームはただでさえ辺境な地にできたスポーツチームだ。
大都市に比べ、地理的に不利なところにあることは否めない。
そんなチームが存続する上で大切なことはタイトルを取り続けることだと個人的には考えている。
そう。アントラーズが常に勝ち続けなければならないのは、チームの存続にも関わるものだとも思っている。
それほどまでにアントラーズというチームには「勝利」というものが何よりも重要なのだ。
すべては勝利のために
これは単なる理念ではない。
アントラーズというチームが存続するために最も大事なことだ。
しかし、今年だけでなく、ここ数年、アントラーズは迷走を繰り返してきた。
そんな中、満を持して起用されたのが岩政監督であり、もはや最後の希望と言っても良いものだっただろう。
ちなみに、岩政監督についてだが、まだ昨年などは相手を見ながら対応を変えられるような印象があった。しかし、最近の試合を見ると、立ち位置を変えるようなこともほぼ見えず、決まったような選手交代を繰り返し、本当に何をしたいのかが伝わらないようなことが多い。
果たして、このまま来年も継続を続けるのか、はたまた頭をすり替えてまた同じようなことを繰り返すのか。
これは個人的な意見であるが、サッカーにおいて監督とは非常に重要なウェートを占めていると思っている。
いかに選手が優れていても、監督の考え次第でチームはどのようにも傾く。
もちろん我慢も必要なことではあると思うが、今までの内容を見ているとやはりこのままで果たして来年に改善が見込めるようなものなのだろうか。
フロントはいよいよ本当の意味で正念場を迎えることとなるだろう。
もう最後のカードは切ってしまったのだ。希望だった光が消えようとしているのだ。
この後に打たれる手は果たして好手か悪手か。
感想というよりも今年のアントラーズのことについての内容になってしまったが、思っていたよりもアントラーズの未来は重く、そして光はまだまだ先にあるのだと痛感させられる1戦でもあったと思う。
選手、監督などの編成に関して、来季には少しでも希望が持てるニュースを待つしかない。